コリルスの商人達に、万一のための食料の備蓄場所を街単位でも備えてくれるように頼んできた。やっぱりあの街が領内の要だからな。護りを固めるには手をかけるに越したことはない。そこんとこも皆判ってるみたいで快諾してくれたぜ。
[お茶を用意しながら、さらりと告げるのはコリルスへと出かけた理由と、結果の報告。事前に領主たるファミーユに計りはせずに独断で行った事だが、彼女はそれを余計な事と怒りはしないだろう。男は、公の権限こそ持たないが、戦友達との繋がりと人脈によって、ファミーユの施政を、武人としてばかりではなく、裏から支え続けていた]