人狼物語−薔薇の下国

68 Es2nd― 緋の世界に滲む月 ―


備品係 ジェフロイ

― 夜明け ―

[眠っていた。ベリアンの血を口にして、渇きは幾分癒えたとは言え、消耗が激しく。体力を使いたくなかった。

兄弟のどちらかが吸血される…。その瞬間は…見たくなかった。

…音がする。風が唸るような。
 熱 灼熱の 舐めるように 走る炎が流れ込んで来る

ジェフロイは反射的に身を起こした。
その瞳は半ば紅く。周囲を見回すと焼却炉の扉が開き始めている。

その前にレト、狼のクレステッドがいる。
彼らはもう目覚めているだろうか?

カシムが部屋の隅から焼却炉とは反対側の扉へ転がるように走り、鉄格子を叩く。

――「処理施設
 その意味を正しく理解し、蒼白になる]

(21) 2013/10/10(Thu) 00:49:01 (nannan)

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