―銀嵐の包まれた村の中―[乾いた笑いは風の音に掻き消される。とさりとスコップが手から滑り落ちた。ふらつき掛ける足が雪を踏み、アルビンの傍らへと両膝をつく。血を流し、動かない"わからなくなった"筈の彼の頭に掛かる外套を払い落す。] ……ああ……。 死んでも。声を聞かせてくれなくなっても。 アルビンさんは"わかる"んだね。[右耳があった場所に広がる焼け爛れたような傷跡。]