― 翌朝 ―[ 朝、外出禁止令が解かれ部屋の外へ出ると真っ先に容疑者であったサシャが自害したといった知らせを受ける。それはある程度予測できた答えであり、だからこそ言いようのない怒りがカシムを襲った。彼女のライフルを背おい、真意を確かめるべくフィオンを探す。 ]――…っえ、フィオン殿が?[ 寝耳に水とはこの事だろう。真意を質そうとした当人は第二の犠牲者となってしまっていた。残されたのは彼から預かった包みと、サシャの遺言だけ。カシムはそこで茫然とたたずむことしかできなかった。* ]