――止めてしまいませんか?全部捨てて。[魅力的にすぎる言葉をかけられるが、それにはふるふると首を振る] ――それとも、まだ何か期待してるんですか?[男はしばしの沈黙の後、言葉を紡ぐ――…]帰れる場所なんて、ないですし……今日だけでもやらないと…[それを聞いたよく似た誰かは苦笑して、男に道を譲ってくれる。そして男の背中が小さくなる頃に――…]