兄さんがこんな体になったのは、自分を養うために無理をし続けたせいだって、ずっと負い目に感じていたんだぜェ。
あっは、健気だねェ。
その程度の言葉も口にしなかったなんてさ。
いつか元に戻るって信じて、そして戻ったら
昔みたいに、よくやった、って
アタマ撫でてもらいたかったんだ、って……さ。
自分には、ゲオルグやドロシーのように戦う力もないし、出来る事といったら斥候くらいだからって。
勇んでひとり乗り込んで、その結果が
このザマ。
[くっくくく、笑い声が抑えきれない。
くだらない人間の感情は、本当におかしくて。
――反吐が出る]