― 第1エリア・壁の裏側の点検通路 ―
[ハダリーに案内されるままやってきたのは
行きでも何度か見たことのある通路に似た場所。>>1:523
指をさして示された梯子を見上げる。
荷物を持ったままでは少し上に設置されたそれに掴るのは
厳しいか……と思案し躊躇したことを悟られたのだろうか
彼から「私がお持ちしましょう」と提案される]
あっ、はい…すみません。
ではお願いしてもいいですか?
[何から何まで助けられ、申し訳ない気持ちで眉尻を下げながら
手に持った、鞄をハダリーへと差し出す。
彼に鞄を預けることができたなら、スーツの袖を捲りあげ
梯子を上り始めるだろう。**]