何を言っている。 足が悪いだけで、それ以外は全くの健康体だろう。 それに学問でも弁舌でも、兄上の方が俺なんかよりずっと優秀だ。 家を継ぐべきは兄上だ。[実際、体を動かすことを除けば、セルウィンが兄に勝てることは何一つなかった。 芸術に親しみ詩作の才能に長けているのも兄の方だ。 体が不自由な分、それ以外の分野で人並み以上の努力を重ねてきたのも、弟として同じ家で育ってきたからよく知っていた]