あ、そうだ、当主を継いだって聞いたんで…と、と…
[ そこで、けほ、と軽く咳払いして背筋を伸ばし一礼する。先に朱雀神に対した時と同じ、神将としての正規の礼だ ]
当主継承の儀、心よりお喜び申し上げます。
[ しかし、真面目な声音はその一瞬だけで、すぐに、くっと笑いが零れる ]
…ダメだ、長々と祝辞なんて無理。
クリフ、おめでとう。
これ、俺からの祝いの品だ。もっと豪勢な祝いはもらってるだろうけど、手作りだから、気持ちだけは篭ってるってことで。
[ 手渡したのは黒曜石に守護の印を刻み、銀の台座に嵌め込んだ腕輪。その石の内に、レト自身の浄化の水気が封じられていることは、触れれば感じることが出来ただろう* ]