― 回想・2日目>>11 ―
ご苦労さま。
[手元の資料に気を取られていて、
通路を開けてくれた相手が例の相手だと気付くのが一瞬遅れる。
横を通りすぎたところで振り返り訊ねたが回答は否だった。]
なんだか知り合いに似ている気がして。
まだ名乗りもしていなかったわね。
ドロシー=ディレイ中尉です。
……よかったらまた話してもいいかしら。
[それがどんな知り合いなのかも思い出せないけれど、
同日配属となればフィオン自身にも親しみが沸く。
ドロシーと違い実務部隊ならばなかなか暇はないかもしれないが
食堂等で顔を合わせる事もあるだろう。
廊下でのやりとりを誰かに見られていることも、
フィオンが後々いじられているなど露とも知らずに
顔を合わせると笑顔で手を振るのだった。*]