― 龍峡の村 ― えっ。[声を掛けられて>>19思わず固まった。 視線を向ければ、自分とそう年齢の変わらなそうな少女の姿があった。 人間の女の子と話すのは初めてだ] ええと、ここは……。[何を訊ねるべきだろうか。 迷うように一度言葉を切って] 何か、人が集まってたりとか……。 して、ないか。[結局は、探りを入れるような曖昧な問い掛けを口に出した。 言うまでもないが、相手の身分など知らぬままでのことだ*]