― プラメージ王国軍野営地 ― はっ――ベリアン様![浮足立った一団の中に顔を出す者があった>>16。 それがかつてからその名を知っていた上官と気付けば、瞬時に姿勢を正す。 貴族としての社交の場で挨拶を交わしたこともあったが、この場での彼は軍の指揮官であり、ずっと上の立場にあった] ……そうだな、先回りして不安になるものでもないか。[柔和に諭す声はこちらにも届き、セルウィンは考えを改めた。 最善を尽くせるように、との声に応えるよう、休息の場や日常業務へ戻ることを周囲へ促していく]