[うしろからの足音>>19。 振り向かずとも誰のものかはわかる。 なにせこの場にいる人間はもう限られているのだから。 裏口抜ければ。 徴の様に雪に染みた赤錆、その下に僅かに覗く白の毛並みと、傍らで鈍く光る認識票>>0。 銃声の主はおらず。 不可解に思える状況、けども今はそれを暴こうともせず。 ただ、雪が覆い尽くすのを見守るのみ。] ……―――。