―小部屋―
[消毒液で血を拭いながら、「もっと抉っていい」>>19と許可を得た私は、]
じゃ、遠慮なく。
[と、トゲ抜きを傷口に、無遠慮に刺しこむ。そして少し動かし、そのまま銃弾を引っこ抜いた。]
はい、摘出完了。寒さで痛覚が大分麻痺して来ていると思うから、普通にやるよりは痛くなかったと思うわ。
[相手がその寒さに極端に強い体質なのだとも知らずそう見当違いの励ましを口にし、傷口を圧迫しながら、厚めに包帯を巻く。]
私は電気が落ちた時、広間の方に居たんだけど……いきなり、ヒューズの飛ぶような音がして、それきりだったかしら。
あ、でも……。
停電が起こる直前まで、私ともう1人の若い男性の方とで、空調機を視てたんだけれど……流石に暖房と照明じゃ、関係ないわよね。
[私は良く分かっていないけれど、私は相当、電子機器に弱い。]