人狼物語−薔薇の下国

471 overlap memory/重なる絆(続)


尉官 ドロシー

[立ち上がり、血が落ちている事を確認する。
服についた赤は遠目なら分かるまい。
今は聴覚も敏くなっているから、
気配を避けて楽に自室まで戻る事ができるだろう。]

 ねぇ、私の騎士様。
 ひとつだけ言うことを聞いてくれるかしら。

[“私”の信頼を私に返してくれようとする優しい騎士へ
昼間と変わらない笑みを向ける。]

 私のことを守らないで。

[サシャがどうして死んだのか薄々予測はついている。
ドロシーもそれなりの官位にいて、聞けば答えてくれる人もいた。
カスパルの行動の意味も理由も理解しているが、それは不要だ。

彼は反発しただろうか。
それとも静かに頷いただろうか。]

 それから、もうひとつ。
 ……カスパルは生きていたい?

[その真意は伏せたまま尋ねる。
反応がどうであれ、引きとめられない限りは
夜が明ける前に自室へ戻るために部屋を辞去する事だろう。*]

(20) 2017/02/13(Mon) 23:00:55

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