[そこへ、騎士たちを引き連れてヨセフが到着した。その身もまた、満身創痍の態だ。彼らにも、ディークがシメオンに攻撃をしかけた場面は見えたらしい。でなければ、ロー・シェンをシメオンに差し出したと受け取られてもおかしくはないところだった。もはやコエには頼らず、直に視線をあわせる。] 一番、抜かれちゃならないところを抜かれるとはな![こんな言い方は、酷だ。ヨセフが戦線を維持するために奮闘したことはわかっている。それでも、感情を剥き出しにした。]