[使わない理由は簡単だ。不意打ちなど決めてしまったら、きっと、話している余裕なんて、互いになくなってしまうから。やがて少女と同じように路地を歩く姿を見つければ、>>18]……やっぱり。[見覚えのある姿だったことに内心で嘆息する。結局雑貨店のカウンターに立ってた人――たぶん店主だろう――との関係は知れていないが、商品をおすすめする時のそれなりに息の合った様子から、>>17親しい仲ではあるのだろうと推察した、銀髪の女性。一応匂いを覚えておいたのだがそれがこんな形で役に立つとは]