……ユーリエ。[あのとき、自分が聞いた神の声を司教さまに伝えなければ。……伝えなければ、どうなっていたのだろうか。彼女と結婚し、子をなして、幸せな家庭を築けていたのだろうか。自分と司教の言葉は村の誰にも信用されず、苦しんでいた自分を見かねた彼女は、自ら正体を現してくれた。処刑台にのぼる前に見た彼女の笑顔が忘れられない……。]