― 出立前 ―
[ 結局、朱雀神への挨拶の後は、別の用に追われて、友の姿を見たのは、出立の朝の事となった ]
クリフ!
[ 相手が既に、霊亀の代行者たる一族の当主であると知っていても、浮かべる笑顔も口調も、以前と変わることは無い ]
久しぶりだな、今度の祝祭では会えるかとは思ってたんだが、またこんな任で一緒になるとはな。
落ち着いて近況報告ってわけにもいかないのは残念だが…頼りにしてるぜ、戦友。
[ どんな形であれ、会えて嬉しいと、満面の笑みで告げ、同時に真摯な瞳でこの先の任への思いを見せる。
頼りにすると言った言葉は、この友を必ず守るという密かな誓いの裏返しだ、とまでは、クリフも知らぬことだろうけれど ]