― 卒業試験の日 ―[卒業試験というのは妖魔討伐というものだ。同じ試験を受けるものたちとともに空にあった。] 今日はご機嫌、斜めだな。[暗雲立ち込める空を見上げながら呟き、あれから成長し自分を乗せられるようになった竜。エルナトのすべすべした鱗をなでているが、咄嗟の変化に緩めていた気を引き締める。] とんだじゃじゃ馬がきちまったもんだ。[揶揄るような皮肉気な響き。身を低くする。前触れなど感じない嵐など予想もできずに、ただエルナトにその身体の全てを託し委ねた]