[ "おじさん"の感じていた嫌な予感は知る由もないし、
カレルと彼のやり取りはむしろ、学者からすれば。 ]
ねえ――僕のことを無視しておいて、
生き残れるとでも思っているのかい。
君は年の割に甘ちゃんだねえ。
[ 気を逸らしている相手に攻撃を当てるのは容易い。
刀で受け止められたとしても――僅かには、
彼の皮膚に狼の爪が食い込んだ感触がした。>>18 ]
…君と、出会った頃から人狼だったかもねえ
付き合いが古くって忘れてしまったけどさ … っ!!
[ 距離を取るには乱暴な方法で、彼の足が飛んできて
応戦するには――少し遅いと学者は判断し、後ろに下がる。
軽く掠った程度ならば、痛みに顔を顰めることもない。 ]
君こそ、脳まで筋肉で出来ていそうな癖に
……鍛え方が足りないんじゃないのか、 !
[ ただ。言葉の全てを繕う余裕がなければ、
飛び出すのは嘗て彼とやり取りしたような嫌味に似た言葉。
距離を取れたならば、一時、様子を窺うようににぃ。と笑んだ。* ]