[やがて、繚乱の時は果て、勝者たる一華が定められる]……次代の千年《ちとせ》担うは聖蓮、か。ま、あ奴ならば……変化無き世は築くまいな。[善哉、と小さく呟き、己が紅を啜った太刀を鞘へと納める。紅零れ落ちるは止まり、傷口自体も概ね再生している。雷撃受けし事による衝撃はまだ微かに残っているが、ほぼ復調した、と言えるだろう。それと確かめると、扇を一振り。狩衣に残るいろを全て花弁へと変えて]