― シュタイフェ・ブリーゼ 甲板 ―
うん、どのみち、このままここにいるわけにはいかないしね。
[返された肯定に応じ、自分も持ち場である舵へと足を向ける。
その途中で届いた問いかけ。
思わず、肩のちっちゃいのと顔を見合わせた]
……えーと、これはなんて言えばいいのか。
あの、海龍の……こども、みたいなの?
色々あって、押し付けられちゃったんだけど……うん、そこらは向こうで説明する。
ただ、悪いものじゃないのは確か。だから、そこは心配しないで。
[最後の言葉に続くように、また、きゅー、と無邪気な声が上がる。
ちたぱたと尻尾が揺れる様子は、大きさの都合もあって、ほとんど動くぬいぐるみだった。*]