…某があの姫に何を見たか、
何を思ったかは言わずにおきましょう。
[他人の言葉で視界を曇らせるよりは、
自分の目で見て計るべきだと暗に言う。]
今回の一件、見逃すには大きい難題でありますからな。
[>>4:129そしてカナンから了が返ると、
男は弟子の賢明さに笑みを深めた。]
ただユウレンの宰相は今回の一件で
ユウレン、シンシャ間に波風が立とうとも、
あの姫が今回の任に必要だと判断したのでしょう。
[どう必要だったかまでは言わぬものの、
2手3手と先を読む宰相だと聞き及んでいたため、
男はそう予測した事を添えた。]