人狼物語−薔薇の下国

201 異端なるモノの舞踏場


銀月の奏者 ソマリ

[音色を聴いて、歌う声を聴いて。
その瞬間、自分の内側に、何かが響いたような気がした。

それが、『始祖』の気配に共鳴した目覚めぬ『新種』の血のざわめきとは知らぬまま。

その音色を己が内に取り込むも、祖母の願い──他の人に教えてはだめ、というそれに従い、外で奏でる事はなく。
祖母が亡くなった後もその戒めは守り通した。

祖母の形見とも言うべきそれは、いつか、思うように音色を紡げなくなった『シルヴィオ』の心の拠り所となっていて。

それは、『シルヴィオ』の名を捨てた後も変わる事はなかった]

(19) 2014/06/08(Sun) 22:15:49 (tasuku)

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