― 深夜・惨劇の現場 ―[二階一番奥の部屋に到着すると、すぐ後始末を始める。その最中、こちらに近づいてくる気配を感じた。どうやらここ数日に渡り神経を張り詰めて作業をしている内に、周囲の気配を探る能力が高くなったようだ。]…なんだ。あなたでしたか。[ロウソクの炎に照らされたシモンに目を細める。到着が早いなと思ったけれども、自分が後始末の最中であることも、リーザが無残な姿になっていることも全く隠そうとせず。まるで談話室やパン屋で出会ったときのように、普段と同じ口調・同じ態度だった。]