― 早朝・レトの部屋 ―
[レトの部屋に入った頃には、既に誰かがレトの吸血した後で。
彼の髪に触れた後に、制服で覆われた肩に手を当てて。]
……。
次に会う時は―…。
[ブランが勝利している時であると良い。
いや、そうであらねばならない。
長い爪で纏う制服を切り裂き、押し倒すような形で露わになったレトの肩口に牙を埋める。
血を啜る音と、命の雫を体内に取り込む事によって齎される悦楽に思わずくぐもった声が漏れた。]
は…、ぁ…。
[艶めいた吐息をついて、吸血は終わる。
男は深紅で汚れた口許を擦り、もう一度だけ彼の頭を撫でた。*]
…レト、暫く眠れ。