―2日目・AM9:30・第五訓練場―
[もはや答えを隠すことも取り繕うこともなく、足枷となっているものを打ち明ける相手>>18の言葉に静かに耳を傾ける。
生まれた瞬間からおそらく息絶えるその瞬間まで気分屋な自分には、理解はできても共感はできない話だ。それでも相手にとっては塗炭の苦しみを背負っても守る価値のあることなのだろう。
浅く、短く、溜息を吐き出した]
こんなありきたりな台詞、言いたくないんだけどさ。
君がそうやって生きてることを知ったら、その子は悲しむよ。
[自分らしくもない。こんな綺麗事を吐く日が来るとは思わなかった。でも、きっとそれは事実だろうと思ったのだ。
そっと相手の頭へと手を伸ばす。彼が許すのであればほんの一度頭を撫でただろうが、拒まれたなら大人しく腕を下げただろう]
……本当に守りたいものと守る方法は見誤らないようにしなよ。
後悔してから取り戻そうとしたって、人間の寿命は短いんだから。