[チャールズの構えはゆるやかだったが、それはその構えの状態からでも彼がすぐに動けるという技量のあらわれだ。無論、簡単に間合いが詰められるとは思ってはいなかった。振るわれる槍に向かって剣を合わせ払いのけるつもりだった。だが自身の身体ではなく剣を弾こうと鋭く振り上げられた軌跡は早く、咄嗟に剣を持つ右手を右横に引き、手首を返して槍へと打ち掛かる]