― 昔話 ―[一晩行方知れずだった少女と、彼女を案じていた少年のやり取り。その場に居合わせた自分は何言うでなく、ふたりの様子を見守っていた。まあ、基本的にはふたりの様子は見守る態で通していたのだがそれはそれとして] ……ひととけものが仲良く暮らす、かぁ。 ひとがみんな、同じくらい優しかったら、きっと、どこでも見られるんだろうねぇ。[語られる森の話。>>8それに、ぽつりと零したのはそんな言葉。その意を問われても、返したのは曖昧な笑みだけだったけれど]