― 霊王の領域 ―
[飛んで、たどり着いた先にあったのは――静寂。
先ほどまでとは一転、神殿か何かを思わせる石造りの空間はしん、と静まり返っていた]
……あれ、思ってたより静か……?
[予想と異なる展開に、惚けた声を上げているとぽう、と空間に光が生じる。
色とりどりのそれはふよふよふわふわ、と騎竜師たちの周囲を飛び回った後、唐突に形を変えた。
あるものは光の玉のまま、別のあるものは魔獣や妖魔を思わせる姿に。
それらは皆、もの言いたげに来訪者たちを見つめていた]
……でも、やっぱりこれは必要な事、と。
さっきに比べれば、楽ではあるけど。
[ぽつり、と呟いた後、青年は若き騎竜師たちを振り返り]