――警戒すべき相手を見誤ったからだ。[ようやく、といった様子で目を開いて、セルウィンは答えた] "何をするかわからない"奴の方が危険だと、そちらを抑えるべきだと思っていた。 こっちだって実力差はある。それでも、[まだ槍を構えたままの右手が震える] "見えている相手"だと……そう思っていたんだ……![残りは後退するだけだと、どこか油断した考えが心の底にあった。 元から均衡など、自分たちでどうにか持たせているだけに過ぎなかったというのに*]