― 回想 ―
[自分にとっての『当たり前』が、目の前の少女にもたらしたもの。
それは、少年にとっては理解の範疇を超えていて――でも、それが、この子にとって『いい事』だったというのは、返された言葉>>0:134からも察しがついた。
何より、泣いてる女の子を放っておくなんてできないから、彼女が落ち着くまで待って。
握手の意図は上手く伝わらなかったようだけれど、手を伸ばしてくれたから、ぎゅ、と握ったら握り返してくれた。>>0:135
自分より小さいけれど、自分と同じように鍛錬頑張ってる手だなあ、なんて思いながら、頼まれ事の事を話して]
あ、うん、これ持っていけば入れるから、って言われた。
[問いかけに素直に頷いて。
その後に続けられた言葉>>0:136にひとつ、瞬いた]