[全身が総毛立つような感覚。
咄嗟に肩の後ろにある武器の握りの部分に右の手をかけて、
しかし抜かれることはなかった。男がクリーチャーを一刀両断にしてしまったから。>>0:119
見るもおぞましい光景に対し少女は多少眉をひそめるのみ。そして]
……悪いけど。どっちもお断りだよ。
[愉しげな声音で誘う男にばっさりと切り捨てるような返事を寄越す。
もし眼前の男と漆黒の虎がイコールだとしたら、
少女が肝心な共闘場面で隠れてばっかりだったことも、
しっかり、覚えられているのだろうか。
確かにあの時はまだ自分の身を守るので精一杯だったけれど]
……ここを出なければ主に会うこともできないなら、
わたしだって戦う。食われるなんてもってのほか。