あ、名前? そんなすまなそうな顔せんといて。心が痛むわ。 ワイはカーク。 “禁断の甘き糖蜜の香りまといしカーク” でもええねん──いや冗談。[つい浮かれてしまうが演技ではなかった。親父や伯父が裏街道の人間ではなかったら、あるいは親友として共に人生を歩んだかもしれない青年との会話はある意味、夢のようだ。]