…。はい。
CC-011が本日、ヒトと「会う」のは、あなたがはじめてです。
見分けがつかない。区別。同じ。
…。博士の考えは、聞いていません。
当施設に存在するアンドロイドは、全て同一規格のジークムント機です。
製作年数や、機械学習の結果、多少の差はありますが、基本性能は同一です。
メンテナンスの時などにナンバーを確認することはありますが、扱いは同じで良いと考えます。
[歩きながら、見解を述べる。
他の機体はどうかわからないが、CC-011には人間の心臓部分に当たる胸元に、CCと011の刻印がある。
博士はメンテナンスの時等にそれを見てCC-011を適当な愛称を呼んだが、それは日常で呼ばれることはなかった。
食堂に辿り着いて扉を開いた後、トール・アランに振り返る。]
…。ここが食堂です。
手前の機械で、好きなメニューを選んでください。
赤いボタンが、本日の日替わりワンプレートです。
青いボタンが、簡易栄養食です。
奥の扉はキッチンになります。
[道を譲り、しばしその場にとどまることにする。*]