まったく。……我が主は、これだから。[次いで、零れ落ちたのはぼやくような声、ひとつ]ま、そういう事ならのんびりはしておれんな。……市場への顔出し、早めに済ませておかんと。[元より、主と離れて歩いていたのはそのためだった。祝祭の賑わいを直に感じるの好むのは昔から。地上へ向かうとなれば多くは回れないな、などと悠長に思いつつ、歩みが向かうは祭りの賑わい。*]