「きゅー。」 ……っと。わりぃな、お前は俺っちと一緒にいてくれるもんな。[懐からかかった不満げな鳴き声に笑って声をかけると、そこから顔を覗かせたのは小さな蜥蜴――ただし全身をふわふわした真っ白な毛並みに覆われた生き物――だった。大きさは成人男性の掌を片手一杯に広げたくらいか。ほっそりした蛇のような身体にひょろりとした四本の手足。ふわふわとした毛並みに覆われた蜥蜴と獅子の中間のような頭からは大きな蒼い双眸が覗いている]