―上空/籠の前―[無駄だ、なんてわかりきった事。それでもどうしても、また此処へ来てしまう。昨日は急熱と急冷を加え、一昨日は熱と打撃を、一昨々日は、その前は――。この籠の中へ放り込まれてから3年、毎空を覆う籠の一点への攻撃を繰り返してきた。結果は何時も失敗、傷一つどころか一切の痕跡さえ残せない。]