[ バロンの島へと向かう船団の行く手の空に輝く光点が見えたのを最初に捉えたのは、或いは「シュタイフェ・ブリーゼ」で風を読んでいたリュカだったか ]
おー!帰ってきたぞー!
[ やがて、近付いた騎竜に向かって手を振られれば、騎竜師も大きく手を振り返し ]
『キューーィ!』
[ 嬉しげに高く鳴いて旋回した陽竜が、空を行く灯台の灯りのように船団に先行して島へと飛んでいく。
再会後のあれこれは、バロンへの報告が終わったあとになっただろうか。
或いは、バロンをすっかり放置して、喜びに浸っている者も、あったかもしれないが** ]