馬鹿って、随分ね。もう決めたの、殺されそうになった時、戻れないなら…。アイリと二人で、生きていくって。[感触もなくしてしまった石の手で抱き返して、私が手に掛けた足元の能力者の死体を見やる。]…逃げましょう。どこか遠くへ。全部捨てても、アイリと二人なら…私は構わないから。[直に大きな騒ぎになる。ここに留まることは、もうできないと悟った上で、アイリに真剣な眼差しを向けて言う。]