[負傷したイースと共に天へ向かおうとするタイガから、一度視線>>9を受けた。 無言にて頷きを返したことに如何なる意を読み取るかは、タイガに任せた。 いずれにせよ準備が整ったなら、無言のままに出立をする][魔力の羽が風を掴み、魔王の身を天へと押し出す。 魔王が宙を舞う手段は主に威圧のために用いるものであり、純粋に空を翔ぶために使用したのは此度が初めてであった。 やや鈍重な動きながら、その身は確実に高度を増す。 その動きに並走するように、大気蹴る獣が傍らにあった>>12]