[あやうく、ラテを吹き出しかけた。
カスパルが、食堂に入ってくるのが見えた。
本当は自分より官位が上なので
呼び捨てなど、もってのほかなのだが。
心の中でそっと呼ぶだけなら、ご勘弁頂きたい。
メリメリと音がするのではないかと思うほど
苦労して視線を引き剥がした。
ラテの甘味に集中しようとするが、味がしない。
目を閉じる。10を数え、心を落ち着け、目を開き]
「どこかで、お会いしただろうか?」>>17
[目の前に立っている彼と目が合い
ラテを取り落とさなかった僕を褒めてくれ]
いえ、多分。お会いしたことはないと思います。
自分は、先日まで海外にいましたので…。
[頬が薄く染まっている気もするが]