人狼物語−薔薇の下国

312 ルー・ガルー戦記 7 〜攘夷/開国篇


上級将校 サシャ

( 戦争…ですか。)

[ 走り続ける新兵から視線を逸らし、小さく呟く。ナミュール国は永く結界で守られ、外敵との諍いからは遠く距離を置いた国であった。
 内乱や盗賊などの討伐はあっても、実際として国としての戦争というものを経験している者は、新兵であっても古参兵であっても此処には存在していない。当然彼らを率いる自分自身も同じであった。]

 …戦う力を持つ事は常に必要です。

[ 実戦を経験しない将校が実戦を想定した調練を続けるという滑稽な構図。他の将校は形ばかりで済ますものも多い。首都の騎士団は知らないが、祖先にまで遡る太平の空気は軍というものを弛緩させ、形骸化してしまっている。
 彼らを率いて外敵と戦う。
 そんな日が来るのか。走り続ける新兵達を前にしながら、考えてしまっていた。**]

(18) 2015/03/06(Fri) 00:38:04

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