( 嗚呼 ) ( これだから )( 馬鹿は )[”吸血鬼評議会からの追っ手”とアレ―――名を聞いたかも定かではないが、覚える気もなかった―――は言っていたか。眼前に現れた闇に落した水銀のような吸血鬼が、己よりも遥かに格上であろうことは同族故にすぐに感じ取れた。が、傲岸不遜な物言いにも、ただ冷やかに紫水晶の瞳を向ける。>>13>>14]