...今度はそちらに一本だな。[ 外からの蒸気の熱とは別に、内側からの熱が男の血脈を巡る。それは傷から入った毒のためか、それとも、目の前の男に魅入られかけているためか。自分でも判然としない。 ]あと一手...[ 左腕を引き寄せる動きと、その瞳に揺れる欲の色に、眉を顰める。>>13 ]お前は、本当に、ヒト、か?[ 舐めようとするなら止めはしないが、その血には、今受けただけではない毒の匂いがするだろう。* ]