― 回想 ―
[ジムゾン・フォーゲルシュタインとは、神父である。
自由を愛し、堅苦しい枠に囚われず、少しだけ奔放で、とても強く滑らかな会話の問題で時には他人と軋轢ができ易いかも知れない性格であるが、神父である。
教義上、後ろ側でこそこそと隠れなければ、お酒とお煙草と、後何かは忘れたが、最後のひとつを含めた3つの正義を公然とは愛せない立場であるが、神父である。
そんな性質の為か、今は神に仕える聖職者の道を選んだ女性と、若い頃には知り合う事もあり、お互い少しは、その頃の相手の事情を知り知られしている状況であるが、神父である。
そんな自分は、少し特殊な立場故、ひとつの教会に留まる事はなく。
巡礼の旅や、神父の存在しない村の応援に駆けつけ、先々を飛び回る様な生活を今は送っている、神父である。
そんな神父の立場は、少し特殊だ]