[はふ、とスケッチの手を止めて休んでいると、上から声が聞こえた。>>16今度は、気のせいじゃない。ちゃんとした人間の声だ。……ちゃんとした人間?ゆるり、と上を見上げると、一人の女性が窓から手を振っている。誰だろう、今度こそお嬢様?とにかく好意的な雰囲気は感じたので、笑顔で] こんにちはー お邪魔していますー[と手を振りながら応えておく。まさか窓から直接降りる気でいるとは思わず。]