[全身の力が抜けて、そこに座り込みそうになった。だけど、まだやるべきことはのこっている。ここから帰らなければ――] ヤコブ……。[血だまりの中眠っているヤコブにそっと呼びかける。今はまだ何も言えそうになかった。頭をゆるく振ると、もうひとり倒れ伏している人影に近づいて] シェットラントさん……。[同じように彼の名を呼び、目を閉じて頭を垂れる]