……前から、気づいてた。
知ってて、放っておいた。
――いや、
何かの間違いなら、って、目を背けて、考えないようにしてたんだ。
お前が人狼なら、リーザを殺したりしないだろうって、そんな期待もあった。
……俺も同罪さ。
みんなを、見殺しにしたようなもんだ。
オットーの事だって、嗤えたもんじゃない。
なあ、ジム。
どうあっても、もう戻れないのなら……あの約束どおり、俺の手で終わらせてやる。俺がお前らの命を背負って生きるから――
だからもう、苦しむな。
[少し困ったように微笑んで、腕を伸ばし、昔と変わらぬ仕草で髪を撫でた**]